ボールペンを使用した字の書き方(綺麗な線の書き方)についての考察を記します。
1.目指す方向性
- 書きたい字・線
- 筆記による疲労感
- 書きたい字のサイズ
によって、最適なペンの動かし方や持ち方があるように思いました。
勢いのある線(筆圧の強い線)と疲労感はトレードオフの関係があります。
疲れても良いから勢いのある線が良い場合は、ペンを立てて書く方がよく
行書体のような流れるような線、もしくは筆記による疲労を避けたい場合はペンを寝かせて書く方が良いです。
これは、ボールペンの動かし方の中で解説します。
字のサイズによっても、ボールペンの動かし方を変える必要があるかもしれません。
これは、ボールペンを動かすときに、体のどこを動かすかによります。
さらに、体の動きによって握り方を変えた方が良い可能性があります。
私の場合は、勢いのある字に憧れがあるので、綺麗な字(自分が満足する字)を書きたいときは、ペンは立てがちにして書きます。
一方で、手首に腱鞘炎を患っているので、字が汚くても良い場合や、手首が痛いときには寝かせて書くようにしています。
2.ボールペンの動かし方
ボールペンの動かし方を考える前に、力の方向について触れたいと思います。
ペンをノートに押し付ける力は、下図の方向に力は分解されます。

ペンの角度を同じにして、ペンをノートに押し付ける力が強ければ強いほど、筆圧が強い字を速く書くことができます。
一方、ペンの角度を下のように変えた場合には、垂直方向の力が小さくなり、水平方向の力が大きくなります。

以上から、理想やシチュエーションに応じた字を書くには、ペンを押し付ける力とペンの角度に注意する必要があると考えられます。
- ペンを押し付ける力=筆圧+速さ
- ペンの角度=筆圧/速さのバランス
※万年筆は筆圧が強くするとペン先が潰れますので、ペンを押し付ける力&ペンの角度がある程度固定されます。
次に、『ペンを体のどこの部分で動かすか』、について考えてみます。
候補となるのは、以下です。
- 指(指の関節)
- 手首
- 肘・腕
どこを使うべきか、は1.線の安定性と2.字のサイズと思いました。
私の場合、線の安定性は1.指>2.手首>3.肘でした。
また、ペンが動ける範囲(ペンの可動域)は1.指(約1.5cm)<2.手首(約2cm)<3.肘
と線の安定性とペンの可動域とはトレードオフの関係にありました。
以上から、ノートのような1.5cm角以下の場合は、指を使って書くべきと結論しています。
黒板や習字のような大きな字を書く場合には、必然的に肘を動かして字を書くことになると思います。
一時期、私の主力でした手首を使う筆記は、あまり特徴・メリットがなく、さらに手首の腱鞘炎にもなってしまうかもしれないデメリットがあるように思います。
3.ペンの握り方
ペンの動かし方により、一般的に手本とされるペンの握り方は適当ではないかもしれません。
指の関節をペンの動力源にする場合には、親指・人差し指の可動域が最大となる握り方とする必要があります。
人差し指に対し、親指が直角になる下図の持ち方は、特に親指の動きが悪くなるように思いました。

一方、横方向の動力源を手首、もしくは肘・腕とする場合には、上図の握り方は最適かもしれません。
指関節が動かしやすい握り方は、下図のような握り方の方が良いです。
ペンを握りこまず、優しくつまむ感じです。

4.まとめ
書きたい字やシチュエーションによる運筆方法の選び方は以下の通りです。

奇跡的に書道家の目に留まって、ご指導をいただけたらありがたい・・・!
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